【工房日誌】フォント界を揺るがす?事件
カテゴリー: 工房日誌 | 2003年06月19日 03:11
商用版でない Linux ディストリビューションに多く含まれている「 東風フォント 」が、
公開中断になった。
東風フォントは、 渡辺フォント の字体を参照している。
で、その渡辺フォントは、 LABO System-123 付属の 32 ドットフォントのビットマップ
イメージを、機械的に変換したものである。
つまり、 LABO System-123 付属の 32 ドットフォントは東風フォントの遠い先祖に当たる。
で、この LABO System-123 付属の 32 ドットフォントが、
タイプバンク / 日立製作所デザイン研究所 (現在の 日立製作所デザイン本部 ) の
明朝体ビットマップと一致した ためである。
渡辺フォントは無料で使えるフォントの草分け的存在で、あちこちで参照されたり、
別のフォントを作成する際に、一部を混ぜられたりしている。というわけで、そういった
フォントが軒並み公開中断となってしまった。
日本では、特に凝った書体でない限り、フォントの字体は著作権では保護されないという
判例があるそうだ。しかし、いくら法に触れないとはいえ、字体をまるまるコピーしたものに
由来するフォントをそのまま公開し続けるわけにはいかないだろう。
ここしばらく Linux 上の TrueTypeFont 関係であれこれやってたので、今回の事件は
「がび~ん」
という感じだった。直接そういったフォントを使う必要性があるわけじゃないけど、
フォントはいろいろあった方が何かと便利だしなぁ。
まあ、システムフォントを「 みかちゃん 」にするってのもオツかもしれないけど(笑)
以下自分用のメモ:
当面の最新情報は 書体関係 Wiki が参考になりそう。
商用やフリーのフォントは Win Fonts 大図鑑 が充実。
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