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【こんなものを○った】【救い上げた】3mmの隙間から救い出せ ~床板の隙間から指輪~ ~プロジェクトXYZ 挑戦者たち~ その1

カテゴリー: , | 2006年01月19日 00:00

(トモロヲ風に読んで下さい。あと『』の中は個人名です。)

これは、わずか3mmの隙間と闘った、男達の記録である。

2006年1月、世の中がライブドアショックで混迷を極める中、12人の若者が呑んでいた。
主賓は、『chaos』嬢。送別会の2次会、『フランス人』の行きつけの店の2階だった。

みな、酔っていた。
XYZという強めの酒を頼み、薄暗い店内の床に直接座り込んでいた。
『ナニワ金融道』は、部屋の隅に陣取り、ほろ酔いの気持ちよさを堪能していた。
そしてそのまま、幸福な眠りに導かれていった。

みなは、気にせず呑み続けていた。
そのとき、事件が起きた。

「無い。」

突然の声に、みな、耳を疑った。そして、続く言葉を、待った。

「指輪が、無い。」

『ナニワ金融道』だった。眠りに入ったときに、指輪を外してしまったらしい。
結婚を心に決めた彼女との、大事な指輪だった。

みな、青ざめた。
『ナニワ金融道』の彼女は、プチS系の美人。
『ナニワ金融道』は顔に似合わずプチM系で、似合いのカップルだった。
しかし、指輪をなくしたとなれば、プチなどとは言っていられなくなる。
みなの脳裏に、惨劇が思い浮かんでいた。

みな、次々に自らの携帯電話を取り出し、その明かりを頼りに、足下を探りはじめた。

「あった。あ、落ちた…」

一旦は発見された指輪、しかし、床板の3mmの隙間に落下してしまったのである。
携帯電話の明かりで、かわるがわる隙間の探索が行われた。
しかし、指輪は見あたらなかった。
それどころか、最悪の事態が発覚した。

「この床板、下に角材があって、宙に浮いている。
 たぶん、指輪はこの床板の下に入り込んでる。」

床板をはがせば、たぶん見つかるだろう。
しかし、そんな大工事を、店が許すはずはなかった。

「針金みたいなものであさったら引っかかるんじゃないか?」

『ヨン様』が提案した。しかし、呑み屋に針金などはない。
みな、無理だと思った。
しかし、すぐさま『ろな』が言った。

「ヘアピンだ。『chaos』嬢、ヘアピンはしていないか?」

残念ながら、『chaos』はヘアピンをしていなかった。
『ろな』はすぐさま、階下の店長に聞きに行った。

最初の奇跡が、起きた。

店長はすぐさま常備してあったヘアピンを『ろな』に渡した。
『ろな』は、それを手指だけで手早く加工し、L字型にととのえた。

まずは『ろな』が隙間を探索してみる。
2度、3度……、繰り返し、繰り返し隙間から床板の裏を探った。
しかし、手応えはなかった。



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