【こんなものを○った】【救い上げた】3mmの隙間から救い出せ ~床板の隙間から指輪~ ~プロジェクトXYZ 挑戦者たち~ その2
カテゴリー: こんなものを○った , やった | 2006年01月19日 00:01
(引き続きトモロヲ風で。先にその1を読んで下さい)
『ナニワ金融道』は、後悔していた。
なぜ、指輪を外したのか。なぜ、酔っぱらってしまったのか。
なぜ、2次会に来てしまったのか。なぜ、生まれてきたのか。
すべての後悔が、ぐるぐると頭の中を渦巻いていた。
続いて『ヨン様』が探索した。しかし、指輪の影も形も、見えなかった。
それでも、繰り返し、繰り返し、床板の裏を探っていた。
そのとき、『ろな』は考えていた。
これは、砂浜で砂金を探すようなものだ。おそらく、出てこない。
だとすれば、無駄な期待を抱かせるよりも、気持ちの整理を付けさせた方がいいのではないか、と。
実は、『ろな』も以前、指輪をなくしていた。
しかも、彼女との指輪、などではない。
本物の、結婚指輪だった。
当時のことを思い出し、『ろな』は、思いやりを込めて、言った。
「これは、無理だ。あきらめろ。彼女には土下座して謝るんだ。
誠意を込めれば、きっとわかってくれる。
これだけの人間が協力して、それでも出てこなかったんだ。
なんだったら、全員で謝ってやる。」
『ナニワ金融道』は、すでに覚悟を決めていた。
「みんな、ありがとう。もう、いいよ。
ほんま、彼女に謝るから。
ほんま、ありがとう。」
『ナニワ金融道』の言葉に、みな、複雑な思いを抱きながらも、あきらめを受け入れはじめていた。
ただ一人、『ヨン様』を除いては。
みなが、『ナニワ金融道』に、思い思いの慰めの言葉をかけていた。
そのとき、すっとんきょうな声を上げた男がいた。
「見えた!」
全員の、動きが止まった。
『ヨン様』を、凝視した。
「見えた。あった、指輪があった!」
2つめの奇跡が、起きた。みなが、駆け寄った。
キラキラした指輪の一部が、確かに見えていた。
(スタジオ)
アナウンサー:スタジオには、指輪を落とされた『ナニワ金融道』さん、見事に発見した『ヨン様』さんと『ろな』さんにお越しいただいています。
『ナニワ金融道』さん、指輪を落とされたときの気持ちは、いかがでしたか?
ナニワ金融道:いやーほんま、死ぬかと、いや、彼女に殺されるぅ、て思いましたね
アナウンサー:そんな指輪を見事発見されたわけですが、そのときの心境はどのようなものだったんでしょう、『ヨン様』さん?
ヨン様:いや、絶対そこにあると、確信してましたから。あとは、なんとかすれば出てくるはずだと。
アナウンサー:そのとき『ろな』さんは、あきらめていらっしゃったんですよね?
ろな:そうなんですよ。お恥ずかしい話ですが、最終的には、どう敗戦処理するか、そっちの方に考えが行ってましたね。
アナウンサー:さて、見事に発見された指輪ですが、救い上げるまでには、まだまだ困難な道のりがありました。続けてご覧下さい。
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